カミングアウトがめんどくさいとき

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LGBT・ゲイのカミングアウトについて、ゲイとして個人的にめんどくさいなと思ったことと、考えたことをまとめてみました。

 

こんにちは! 海外在住、年の差30歳の国際クマ系ゲイカップル(の日本人のほう)によるゲイ・LGBT情報ブログ、パンダブログ(‎@panda_no_blog)です。

LGBT・ゲイのカミングアウトについて、ゲイとして個人的にめんどくさいなと思ったことと、考えたことをまとめてみました。

これが何かの参考にでもなれば幸いです。

 

カミングアウトとは

カミングアウト(英: coming out)とは、これまで公にしていなかった自らの出生や病状、性的指向等を表明すること。英語の動詞形でカムアウト(英: come out)とも言う。逆に、他人の秘密を暴露することをアウティング(英: outing)という。Wikipedia「カミングアウト」より。

 

以下、3つのケースで紹介します。

 

ケース1 カミングアウトこそ正義

・自分のゲイパートナーの場合

僕のパートナーに関して少し説明します。

30歳年上のアメリカ人パートナーと3年も一緒にいると、めんどくさいことがあります。それは「正しいゲイ」の押し付けです。

脚色してわかりやすく説明すると、彼は「アメリカ最強、ヒラリー・クリントン最高」みたいなスタンスの人です。もっとざっくりいうと「意識(だけ)高い系」という類の人です。

でも、なんか変。

LGBTうんぬんを多様性の一環として容認したがる一方で、LGBT反対派を「差別ありえねー」とか言いながら”差別”ししてしまっているのです。

皮肉にも、自身が忌み嫌う”差別者”とがっぷりよっつのつもりが、差別というアクティビティを通じて肩まで組み合ってしまっています。

そんな状況では、LGBTだろうがなんだろうが、平行線なのです。そこにはアジェンダもクソもない、確証バイアスが虚しく飛び交うような世界です。

本当、めんどくさいです。

雑な言葉を使ってしまい申し訳ないですが、そんな気持ちになるのです。

 

・カミングアウトして当然

ちょっと話がそれましたね。笑 本題はここからです。

これはもう個人的な感想ですが、そういう人たちは「ゲイなのにカミングアウトしないのはダサい」「クローゼット(隠れゲイ)は悪」という感覚があるのではと感じることがあります。

つまり「カミングアウトとか、して当然」みたいなスタンスなのです。「環境は整ってるんだからできて当然でしょ?」という、ぐぅの音も出ないスタンスです。

押し付けてこないだけで、それを当然と考えている人は確実にいると思います。本音ベースでは。

そしてそれはまるで、禁煙成功者が喫煙者に対するドヤ顔のようです。見てられません。アイコスでも咥えて、いきり立ったダサい正義を沈めてください。

カミングアウトできないゲイこそ、ゲイが温かい目で見てやれよって思うのです。いろんなパターンがあること自体が多様性なんですから。

だからジョントラボルタをディスるのも、もうやめてあげてほしいです。

 

ケース2 カミングアウトの儀式化

・カミングアウトは繰り返される

カミングアウトは儀式です。入学式とか卒業式みたいなものです。

しかし一回で終わりではなく、不定期で何回も発生します。例えば母子家庭の人、新たに人と知り合うたび「ウチは母子家庭」って言ってますよね。そんな感じです。

母子家庭をカミングアウトしたところで「ふーん」で終わりですが、ゲイのカミングアウトは違い、「ウチは母子家庭」レベルの報告が毎回儀式化されるのです。しかも時に、相手の認証まで気にしないといけない。

母子家庭の場合、わざわざ相手に認めてもらう必要はないですよね。ただの事実確認ですから。

にもかかわらず、儀式として緊張しているためか「ゲイです、認めてください」というおかしなスタンスになっているカミングアウトもあるように思います。

いちいちめんどくさいです。

 

・カミングアウトなんてただの報告

言うまでもなく、母子家庭の存在は日本中に知れ渡っているので、「母子家庭カミングアウト」のインパクトは無に等しいです。母子家庭をカミングアウトとか言ったらネタにできるレベルです。

LGBTうんぬんに関しても、ゲイなんてはるか昔から一定数い続けているので、カミングアウトなんてただの報告というスタンスになれば色々楽なのに…といつも思います。

「ウチ母子家庭」「あ、ウチも!」っていうくらいのノリがLGBT当事者のカミングアウト市場に到来することを切に願います。

 

・カミングアウトがめんどくさい時の魔法の言葉

カミングアウトは儀式だなんて言いましたが、結局のところただの報告です。特別な連絡も相談も別にいりません。

悩んでいるのなら、ほうれん草でも齧りながら「母子家庭 母子家庭 母子家庭」と唱えてみてください。たいそうなカミングアウト報連相がバカバカしく思えるかもしれません。

カミングアウトがただの報告になった時、アウティングという概念もその恐怖もろとも形骸化すると思います。「あいつもこいつも実は母子家庭なんだぜ。どやァ、怖いやろ」…ってね、怖くないですね。

 

ケース3 カミングアウトと親族

・親族 × LGBTはトリッキー

親族は例外。これしか言えません。ゲイだからとかではなく、親族は何もかもが例外です。

例えば親族からLGBT当事者に対して「この人のお嫁さんはもう見れないよ〜」みたいな一言があるとします。別に差別しているわけではないと思うのです。

いつも通りふわっと興味がないか、頭が回ってないだけです。

親族というのは、家族という特殊な重力で接近しているがために、本来無縁な数多の概念に首を突っ込みあわなくてはならない時があります。

カミングアウトされている親族たちは今、特に興味もない新規トピックを前に混乱しているのです。LGBTがどうとか言う問題ではありません。

トピックが新しいことが、親族にとっては問題なのです。

 

・ゲイだから…とかじゃない

カミングアウトで親族が難色を示しても、「くっそ、自分がゲイなばっかりに…!」とか思う前に、その軋轢の原因は本当にLGBTが原因なのかどうかを見極めましょう。そして落ち着きましょう。

親族、思い起こせばLGBTうんぬんよりも他にもっと面倒な食い違いがあったはずです。思い出して、諦めましょう。親族ですから。

 

・無理やり忘れる

携帯電話で無理やり例えるならば、人生ドコモ一筋でガラケーを使い続けている人(そういう人たまにいますよね)にとっては、SIMフリーのアイフォンの用途なんて意味不明なのです。

LGBTとかゲイとか全部「SIMフリー」って聞こえているのです。

LGBT云々の前に「SIMフリーSIMフリー」と心の中でつぶやいて、許してあげましょう。そのあとはツイッターにでもつぶやいて、ストレスフリーに対応しましょう。

必ずしもゲイがトラブルの種ではないのですから。

 

カミングアウトのタイミング

なんだかややこしくたくさんdisってしまいましたが、カミングアウト自体を否定しているわけではありません。

すでにカミングアウトという概念は認知されたているので、そろそろ次のフェーズに行けるのではと思っているだけです。アウティングとか、もういらないですから。

 

・カミングアウトする相手

カミングアウトのめんどくささとは別に、あえてやるべきだと思うときがあります。それは、相手が察しているときです。

というか、ゲイに「カミングアウトしとこ」って思わせるような方は、すでにお上手にゲイの香りに感づいてます。

そういう方は、その他の不特定多数の話題を振られても対応できるように、LGBTという言葉や概念にも対応できるので、ゲイ報告して損はない相手です。

むしろ話題が増えて面白いはずです。

 

・カミングアウトのノリとタイミング

これに関しては、「ごはんできたよー」のノリとタイミングがいいのではと考えています。誰も不快な思いはしないはずです。

 

自分が周りの人に料理を作っていると仮定して、

 

料理完成。お腹ペコペコ。あとは配膳だけ。

 

この感じで、

 

自分ゲイ。周り察してる。カミングアウト。

 

…これです。

 

カミングアウトなんて、言いふらす必要も心配する意味もありません。強制も儀式化もいりません。お腹減ってて食べる気ある人にだけ、持ち合わせでゴハン作ってあげればいいんです。

相手が察してる時点で、あなたのゲイは事実上カミングしてますから。

普段のコミュニケーションと、何も変わらないと思うのです。「聞きたい相手に、話す」これだけです。

カミングアウトなんてそういうもんだし、そうあるべきだと思います。みんな多分、めんどくさいのはイヤですからね。

 

     
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